第9回<パートナーシップで目標を達成しよう【SDGs目標17の実現】> 連載「一緒に学ぼう! SDGs 」一緒にSDGs を学び、取り組みに活かしていきましょう!

第9回<パートナーシップで目標を達成しよう【SDGs目標17の実現】> 連載「一緒に学ぼう! SDGs 」一緒にSDGs を学び、取り組みに活かしていきましょう!

SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みは、労福協の理念・ビジョンである「すべての働く人の幸せと豊かさをめざして、連帯・協同で安心・共生の福祉社会をつくる」「貧困や社会的排除がなく、人と人とのつながりが大切にされ、平和で、安心して働きくらせる持続可能な社会」とも合致します。
教えてくださるのはNPO地域振興再生機構の村松 真 副理事長です。

プロフィール
金山町役場・農林水産省勤務、山形大学地域教育文学部准教授兼東北創生研究所長を経て、現在、NPO地域振興再生機構副理事長
博士(農学)。専門は、地域計画学・地域づくり等。その他、県・市町村・NPO・民間団体等、各種役職を歴任。

SDGsの実現⑨

パートナーシップで目標を達成しよう【SDGs目標17の実現】

今回のテーマは、SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」の実現について考えることです。この目標の意味は、SDGs実現のための実施体制を強化し、1国だけの取り組みだけではなく、世界的な取り組み体制を構築し活動を活性化させることです。

国連気候変動枠組条約  第28回 締約国会議(COP28)集合写真

SDGsを実現するための取り組み形態としては、個々の取り組み、個々が協力・連携する取り組み、1つの組織・企業等の取り組み、1つの組織・企業等が複数で協力・連携する取り組み等が考えられます。さらに、市町村・都道府県単位での取り組み、1国としての取り組み、多くの国々が協力・連携する取り組み等多種多様です。特に、パートナーシップでは、参加する個人・組織・企業・国等は、お互いに尊重し合い平等な立場であることが大切になってきます。

令和5年11月30日から12月13日まで、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで、「国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)」が開催されました。この会議は、SDGs目標17の模範的な事例であると考えられます。この会議では、地球温暖化の防止に努め、地球上で起こる様々な悪影響を取り除くための施策に同意し、各国が地球温暖化防止のための施策に具体的に取り組んでいくことを確認しています。また、この取り組み自体がSDGs目標11「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」になっています。令和3年11月現在、この会議には197カ国・地域が加盟しています。

これらの取り組みでは、私たち一人ひとりの取り組みが大切であり基本になります。それがやがて、個々の協力・連携になり、1組織・企業の取り組みになり、複数の組織・企業の取り組みになります。さらに、このような取り組みは、市町村・都道府県単位での取り組みになり、1国としての取り組み、さらには多くの国の協力・連携による取り組み等に発展していきます。一人ひとりの力は、小さいかもしれません。しかし、その小さい力を結集して大きな力にしていくのがSDGs目標17の考え方になります。

今、SDGsの実現は、地球的規模の課題になっています。この度の国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)の実施は、一人ひとりの意識と取り組みから国際的な取り組みにしていくことの重要性を示唆しています。SDGs目標17は、SDGs目標1から16を実現するための目標であり重要な考え方であると言えます。次回は、SDGs目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」を取り上げたいと思います。
SDGs実現の①<SDGsの概要と取り組みヒント>
SDGs実現の②<SDGsの取り組み方法と地域化>
SDGs実現の③<持続可能な発展(Sustainable Development)>
SDGs実現の④<貧困を考える【SDGs目標1の実現】(前編)>
SDGs実現の⑤<貧困を考える【SDGs目標1の実現】(後編)>
SDGs実現の⑥<陸の豊かさを守ろう【SDGs目標15の実現】
SDGs実現の⑦<海の豊かさを守ろうについて【SDGs目標14の実現】 >
SDGs実現の⑧<住み続けられるまちづくりをついて【SDGs目標11の実現】 >